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リンダ・グラットン著「WORK SHIFT ワーク・シフト」を読んでこれからの働き方を考える

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働き方に関する本を良く目にします。
書かれてあるキーワードは「自由、自分らしく、つながり」です。

本書「WORK SHIFT」もそのうちの1冊。
2025年はどんな世界で、どんな働き方をしているのか。
いくつかのモデルを紹介しながら、これからの世界を描いています。

つまりこの3点


1 興味がある分野の高度な知識や技能を持ち続ける
2 深い友情で結ばれた少人数の友人と、自分とタイプの違う多く人たちとのネットワークを持つ
3 所得と消費よりも創造的で質の高い経験を大切にする

 




「テクノロジーの進化」「グローバル化の進展」「社会の変化」「人口構成の変化と長寿化」「環境問題の深刻化」5つの要素を軸にこれからの働き方を導きます。

 

1 興味がある分野の高度な知識や技能を持ち続ける


情報がシェアされ、ネットワークが広がると、世界はフラット化されるどころか、強烈な個性や圧倒的な技能を持った人々のいる「デコボコな世界」になっていきます。

地域によって集まる人も変わり、クリエイティブクラスター、巨大生産拠点、メガシティー、地方都市、それぞれの特徴をもった4つの地域に分かれます。

未来を見つめ今を生きる人々は、クリエイティブクラスターの地域に住み、創造的で専門的な仕事をしています。

彼らは、所得や消費することへの関心は薄く、興味があること好きなことを仕事にしているのが特徴です。

好きなことを仕事にするには「本当にこれがやりたいのか」を自己分析すると同時に、探求し続ける覚悟が必要です。

「仕事を好きになる」ことも重要ですが、これからは「好きなことを極める」ことも大切だといえます。

2 深い友情で結ばれた少人数の友人と、自分とタイプの違う多く人たちとのネットワークを持つ


自分がどんなに素敵な人間かをアピールし続けなければならない、セルフブランディングの重要性が加速します。

「印象管理の時代」では、自己啓発、自己意識が高まり、ブログやtwitter、facebookといったセルフメディアを使い、オンライン上でいかに自分らしさを発信できるかが重要になってくるのです。

自分らしさを発信することで、様々な人々との交流が生まれます。

感性の合う仲間ができ、刺激を与えあう関係性を築くことも可能です。

SNSのゆるい繋がりは、自信や創造やチャンスを与えてくれる強力なツールであり、生活の一部であることは間違いありません。

一方で、自己中心的な考えが広がった世界では、不安感や孤独感を一層味わうおそれもあります。

人からの評価やフィードバックに注視しながらも自己承認を高め、強いメンタリティーを持つことが求められます。

「お互いを深く分かり合った友人」の存在も重要です。

困った時に力になってくれたり、課題への助言をしてくれる友人は、支えであり安らぎです。

オンライン上での付き合いが増す中で「深い友情で結ばれた少人数の友人 」はかけがえのない宝だといえます。

3 所得と消費よりも創造的で質の高い経験を大切にする


テクノロジーの進化は様々なことを簡略化します。

スケジュール管理、翻訳、コミュニケーションなどをよりシームレスにおこなうことが可能です。

作業は機械が行い「創造する時間」の重要性が高まります。

自分にしかできない仕事は何かを探し、どういった時間の使い方をするかがこれからの課題だといえます。

医療の発達は寿命を延ばし、健康的で活動的な生活を可能にしました。

延びた寿命でどんなことができるかを考えなければなりません。

定年退職という考えが見直され、良くも悪くも生きるための選択が一層必要になります。

充実した家庭生活、モノではなく質の高さを求めた生活、生涯を通じた刺激的な仕事、芸術を重んじる人生など、自分にとって何が大切なのか見極めることが求められます。

まとめ


時代は川のながれのように、大きくうねりながら進んでいます。

その川の先はぼんやりとしか見えずとても不安です。

上流にもどろうと必死になっても戻ることはできません。

流れを掴み、時に身を任せることも必要です。

「過去に学びながら、今を生き、未来を見据える」

本書を読みながらこの言葉を思い出しました。

これからの働き方には「人生のオールは自分が握っているという覚悟」が大切だと感じています。




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