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映画「ガンジー」にみる人物像

「ガンジー」
'13 movie 046 ★★★★★ #movie
1982年公開 イギリスとインド合作の歴史映画
インドの弁護士であり、宗教家であり、「インド独立の父」と慕われる政治指導者であった、マハトマ・ガンジー。彼の弁護士時代から、暗殺までを描いたのが本作である。


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ガンジーの、偉業とも言われるその行いについて、私の知っていることは「非暴力・不服従」という言葉くらいだった。本作を観た事で、ガンジーの生い立ち、インドを独立へ導いた動機、当時の影響力を知るきっかけになったのは言うまでもなく、西洋とその植民地における関係性についても考えさせられた。

最初に驚いたのは、スーツに身を包み、落ち着いた立ち振る舞いが印象的な「弁護士ガンジー」の姿である。南アフリカを走る鉄道の一等車に乗車していたガンジーは、「インド人は一等車に乗るな」と言われ、荷物もろとも車外に放り出される。この人種差別をきっかけにストーリーは始まる。南アフリカにおける、インド系移民の差別に対する権利回復運動を行い、その後インドへ帰国することとなるのだが、そのころから既に正義感(というと安易に聞こえるが)を強く持っていたと想像できる。

またガンジーの強靭な精神と意思は、あらゆる場面で見ることができる。そのひとつに断食がある。武力に対し、武力で対抗するインド国民に、自らの断食で「非暴力・不服従」を訴えかけるのだ。衰弱しきったその姿に、心を痛めるインド国民は、武器を捨て、権力に立ち向かうようになる。その最も有名なのが「塩の行進」と呼ばれる、イギリスの塩税に抗議した運動である。 ガンジーが強力な指導者であり、インド国民の精神的主柱であったことは、その影響力から伺うことができる。

結果、インドは独立を果たすのだが、宗教間の対立も根深く、インドを1つの国にすることはできなかった。それが現在の「ヒンドゥー教インド」と「イスラム教パキスタン」である。 皮肉にも同じヒンドゥー教徒から暗殺されたガンジーの最後のメッセージは「あなたを許す」だった。(自らの額に手を置きながら亡くなった。これはイスラム教で「あなたを許す」という動作である)

インドの独立は、決してガンジーだけの力ではないだろう。世界大戦によるイギリス国力の疲弊、世界的な植民地開放運動といった時代背景もあった。その中であっても、やはりガンジーの行いや、残したものはあまりにも偉大である。この作品に映るガンジーは、親しみやすく、禁欲的で、人に訴えかけるパワーを感じる。何かを成し遂げる人物とは、得てして並外れた意志と魅力を持っている。
 


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